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日常点検、始業点呼・終業点呼

日常点検
 自家用車もそうですがバスも1日1回、運行前点検しなければいけません。
 午前と午後に乗るバスが異なれば、昼から乗るバスも点検します。
 日常点検は、お客様の命を守るためはもちろん、自分自身のためにも重要な作業です。
 点検に資格は要りません。
 誰でもできる、簡単なものです。

                      
点検に使うものは「点検ハンマー」と呼ばれる、ごく普通のハンマーです。
先の片方はこぶしと、片方はとがった状態になっています。









まず、点検ハンマーを用いてタイヤの点検をします。
タイヤの接地面をハンマーで叩き、空気圧を確認します。
亀裂、損傷、片べりがないか、石が挟まっていれば
点検ハンマーのとがった方で取り除きます。
タイヤを固定しているナットをハンマーで叩き、緩みがないことを確認します。
タイヤの大きさは、171cmの私が立つと、ちょうど「へそ」のあたりに来る大きさです。







エンジンルームは最後部にあります。
まず、エンジンオイルの量、冷却水の量を確認。
ファンベルトに緩みがないか、亀裂がないか確認します。









 あとは方向指示器ランプ、ブレーキランプ、テールランプ、ヘッドライト(上向き、下向き)、スモールライトが点くか確認します。
 ようやく運転席に乗り込み、エンジンのかかり具合、警告灯が点かないか、ブレーキ油、ウオッシャー液、エアーの溜まり具合を確認し点検終了です。

始業点呼・終業点呼
 
運転士は乗務する前、後に、運行管理者による点呼を受けなければなりません。
 乗務する前を始業点呼、乗務を終えた後を終業点呼といいます。
 
 始業点呼では健康状態、酒気帯び確認、日常点検したバスの結果などを報告します。
 この時に運行管理者から天候、道路工事、工事によるバス停の移動など、運行に関する注意事項が伝えられます。
 車内名札、金庫、ICカード用メモリーカード、運行表、回数券を受け取り出庫します。
 
 
一日の営業を終え、入庫すると終業点呼を受けます。
 運行状況、車内外の点検報告、道路状況、酒気帯びの確認を報告。
 翌日の出勤時間を確認します。
 車内名札、金庫、ICカード用メモリーカード、ICカード積み増し金、運行表、回数券を返還し一日が終わります。
 
 貸切で宿泊を伴う場合、現地車庫に出勤など運行管理者と向かって点呼できない場合、
 電話による点呼、現地車庫であればテレビ電話が設置されており、これにより点呼を受けます。
 貸切の場合、携帯のアルコールチェッカー、現地車庫にも簡易型のアルコールチェッカーによる酒気帯び確認があり、厳しくチェックされます。