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円滑なバス運行の為にお願いします

一般歩行者の皆様へ
 バス停の付近を歩行中、バスが近づいてきたときはバスを意識せず通過してください。
 バスに乗らないのに、乗るそぶりを見せると運転士は「バスに乗りたいのかな?」と思い、徐行、バス停で停車、ドアを開けます。
 運行時間に余裕があるときは良いのですが、運行に遅れがある場合、バス停に停車するのと通過するのでは遅れに拍車がかかります。
 
 当たり前のことですが、歩行者は歩道(道路の端)を歩いてください。
 また、交通量が多く「横断禁止」の看板があるところで、堂々と横断しないで下さい。危険です。
 実例1
 夜間、繁華街でのバス停の出来事です。
 乗降を済ませ、左後方ミラー安全確認、右ウインカー出し、右後方ミラー安全確認、
 発車しようと右足をブレーキから離そうとした瞬間、右からの横断者がバスの目の前に。
 片側2車線、もちろん横断禁止されている交通量の多い道路です。
 しかも夜間、見えにくい上に、発車するバスの目の前を横断するのですから自殺行為です。
 
 横断歩道で信号待ちをしている時、道路から離れてお待ちください。
 あまりにも道路に近づいていると、接触の危険があります。
 
 バス停はバス利用者がバスを待つために使うスペースです。
 時折、バス停で弁当を食べている人、ホームレスでカップ酒を飲んでいる人を見かけます。
 バス停を使うなとは言いませんが、バス利用者に迷惑をかけないようお願いします。

自転車をお乗りの皆様へ
 自転車も車道を走れますが、ルールを守って走ってください。
 中高生に多く見受けられますが、傘差し運転、2台、3台並んでの運転は大変危険です。
 夜間は必ずライトをつけ走行しましょう。
 また、歩道を走れる所は歩道を走って頂くと、大変助かります。
 自転車を抜く際、十分間をあけて抜きますが、対向車がいる場合、十分間をあけれない場合もあります。
 この時に傘差し運転していたら接触の危険大です。

 郊外では、競技用自転車に乗られる方を時折、見受けます。
 トレーニング代わりにバスと競争するのはお止めください。危険です。

 歩行者と同様、横断歩道で信号待ちをしている時、道路から離れてお待ちください。
 前輪が車道に、はみ出している場合が多く見受けられます。

 歩道を走行中、歩行者が多い為車道に出る場合、後方をよく確認の上進路変更しましょう。
 これが本当に多いです。いきなり車道にはみ出してきます。
 運転士も歩道を見、自転車がはみ出してくるなと予測し運転していますが、ヒヤッとすることも多々あります。
 同じく、狭い道をバスが走行中、交差点から自転車が飛び出てくることもあります。

バイクをお乗りの皆様へ
 地域性なのでしょうか、バイクが走っているのは少ないと思います。
 さすがに夏は見受けられますが、雨、雪の多いこの地、走れる日数は限られます。
 
 実例2
 雨の日を運行中での出来事です。
 片側2車線、バス停を発車し、間もなくのこと。
 目の前に1台の原付バイクが走行していました。
 左路地から無理に出てきたタクシーに、原付バイクが驚き急ブレーキ。
 ブレーキのかけ方が悪かったのか、雨で滑ったのか、私のバスの目の前で転倒。
 幸いにも、バイクに乗っていたのは若い大学生風の男の子。
 転倒してもハンドルから手を離さず、すぐに左に寄りました。
 目の前で転倒するのですから、私もビックリ!
 車内マイクを付け運転しているものですから、思わず言った「ウオッー」の言葉が車内に響きました。
 正直、恥ずかしかったですが、何事も無くて良かった。
 バス停を出て間もなくのこと、雨でスピードを抑えていたことで無事停止できました。
 
 無理に自動車の間をすり抜けて走行するのはお止めください。
 こちらが停止していても、バイクのミラーがこちらに当たりそうでハラハラします。
 また、昼間でも安全の為ライトをつけ走行しましょう。

 大学の近くでは原付バイクがたくさん走っています。
 原付の速度制限は30キロ。
 バスで走っていても抜けないスピードですから、皆40〜50キロで走っているのですね。
 事故防止のため速度を抑えて走りましょう。

 暴走族、年に数回ですが出会います。
 駅のバスロータリーにも入ってくることがあります。
 バス利用者にご迷惑がかかる他、バス運行にも妨げとなります。お止めください。

自動車をお乗りの皆様へ
 自動車をお乗りの皆様に声を大にして言いたい。
 「バスはスピードが出ない、出せない乗り物です。」せかさないでください。

 バス停付近での駐停車はご遠慮ください。
 特にタクシー。夜間の繁華街のバス停では、バス停のまん前でも平気で客待ちしてます。
 バス停に寄せられず、追い越し車線で停車、乗降することになります。
 乗降のお客様にご迷惑なる他、何より大変危険です。お止めください。
 また、路線バスの全長は11mあります。
 バス停付近は余裕を持って空けておいてください。
 乗用車と違い、余裕がないとバス停に寄せれません。
 バスがバス停から発車時、後続車は道を譲ってくれると助かります。

 携帯電話をしながらの運転、多々見受けられます。
 また、電話が掛かってきたからといって、どこにでも停車しないで下さい。
 邪魔にならないところで停車。ハザードを出すなりしてください。
 漫画を読みながらの運転、化粧をしながら、パンを食べながら、赤ちゃんを抱っこしながら、
 赤ちゃんをおんぶしながら、などなど書いたらきりがありません。運転に集中してください。
 犬が身を乗り出して走る車がいます。犬を抱っこしたまま運転する人もいます。
 運転、集中できますか?笑えるのは、軽トラの荷台に犬が縄で縛られ走っているのを時折見かけます。
 犬がしっかり踏ん張っているのを見ると笑えるのですが、危ないでしょう。

 バス停からバスが発車時、追い越し車線にいる乗用車が、その先の交差点を左折したい為に、
 追い越し車線からバスの目の前に割り込み、左折して行くのは大変危険です。これが大変多いです!
 急ぎたくてもバスの後ろにつき、バスが発車した後に走行車線から左折してください。二重左折は危険です。
 
 交差点では信号を守りましょう。信号赤で青矢印が出る、信号機の場所が多々あります。
 信号の見落とし、見誤りに気を付けましょう。
 交差点でバスが直進、対向車が右折する場面、よくあります。
 バスのスピードが遅いからといって、無理にバスの目の前で右折しないで下さい。
 バスが直進、左から「止まれ」の標識がある交差点。
 必ず止まれの停止線で一時停止し、安全確認した後に進入してください。
 無理に突っ込む、一時不停止のパターンが多く見受けられます。

 信号待ちの際、停止線を越えずに停止するようにお願いします。
 バスが右左折で進入する際、大回りしないと曲がれないところが多々あります。
 停止線で止まっていても曲がれないこともあります。
 その際、ちょっと左に寄るだけでバスが曲がれるかもしれません。
 バスは長い乗り物です。協力願います。

 整備不良の車が多く見受けられます。
 ヘッドライトの片方が切れている。ブレーキランプの片方が切れている。
 また、夜間にヘッドライトを点けずに運転している車を見かけます。
 わざとではないでしょうが、本当に危ないです。気を付けましょう。

 オフィス街の午前中、片側1車線が宅配便の車で占領されます。
 まぁそれを言ったら、夜間の繁華街タクシーで埋め尽くされますが。
 彼らも仕事ですが、何とかなりませんかねぇ。
 タクシーの客を乗せるために、バスの目の前で急停車することがよくあります。
 無理なUターン、割り込みなどなど。
 マナーが悪いですが、バス停からバスが発車時に道を譲ってくれるのは、タクシーが一番多いんです。
 マナーが一番良いのは、大型トラックの運転手さん。
 バスの目の前に乗用車が右折したくて停止している。
 対向車が多く、なかなか右折できない時、対向車で大型トラックが来るとほとんどの確立でトラックが道を譲ってくれる。
 思わず私もトラックの運転手さんに「ありがとう」と手を上げる。
 トラックの運転手さんも手を上げて答えてくれる。
 お互い車体が大きい分、バスと大型トラックは譲り合いの関係です。

 最後に
 バスは遅いから、バスの運転士は運転がうまいからと言って無理をする方が多く見受けられます。
 バス運転士は先を見越した運転をしていますが、危険回避のために急ブレーキをかければ
 事故は防げても、車内事故が起こるかもしれません。
 バス運転士が一番恐れるのは、この車内事故です。
 車内事故も交通事故同様、運転士が処分されます。
 車内満員で40キロで走行中、フルブレーキをかければ間違いなく何人ものお客様が車内で転倒、打撲します。
 お年寄りは骨折するかもしれません。
 バスだからと、無理をしないようにお願いします。